【お風呂の追い焚き、諦めないで！】後付けの費用・工事から、賃貸でも使える裏技まで徹底解説

「冬場、家族の入る時間がバラバラで、いつもお湯が冷たい…」

「追い焚き機能がないお風呂って、こんなに不便だったなんて！」

もしあなたがそう感じているなら、この記事はまさに救世主となるでしょう。
お風呂の追い焚き機能は、一度温めたお湯を再び温め直せる、現代の暮らしには欠かせない便利機能です。
特に、入浴時間が異なるご家族がいるご家庭では、その恩恵は計り知れません。

この記事では、諦めかけていたお風呂への追い焚き後付けについて、徹底的に解説します。
後付けは本当に可能なのか？必要な費用は？工事ができないケースはある？そんな疑問を一つひとつ丁寧に解消していきます。
さらに、工事が難しい賃貸住宅でも使える、驚きの裏技「簡易追い焚き機」までご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

我が家のお風呂、追い焚きは後付けできる？気になる疑問を徹底検証

まず、誰もが気になる「お風呂の追い焚きは後付けできるのか？」という疑問にお答えしましょう。
結論から言うと、多くの場合、追い焚き機能は後付け可能です。
しかし、その実現方法や必要な工事、費用は、現在のお風呂の状況によって大きく異なります。

後付けできるケースと必要な工事

追い焚き機能を後付けする場合、主に以下の3つのケースが考えられます。

給湯器の交換のみで設置できるケース：現在設置されている給湯器が、実は追い焚き機能に対応している場合があります。この場合は、追い焚き機能に対応したリモコンに交換するだけで済むため、比較的安価かつ短期間で設置が可能です。

配管工事と給湯器の交換が必要なケース：現在の給湯器が追い焚き機能に対応していない場合、追い焚き機能付きの新しい給湯器への交換が必須となります。さらに、浴槽と給湯器を繋ぐ配管工事も必要になります。この工事では、浴室の壁に配管を通すための穴を開ける作業が発生することがあります。

浴槽自体の交換が必要となるケース：現在使用している浴槽が、追い焚き用の循環金具を取り付けられないタイプの場合、浴槽そのものを交換する必要があります。この場合、給湯器の交換や配管工事に加えて、浴槽の撤去・設置費用もかかるため、大掛かりなリフォームとなります。

いずれのケースも、リフォームによって追い焚き機能を後付けすることは可能ですが、浴室の構造、給湯器の種類、浴槽のタイプなどによって、必要な工事内容と費用は大きく変動します。

後付け工事における重要な注意点

追い焚き機能を後付けする際には、いくつかの重要な注意点があります。

給湯器の交換は必須：新築でまだ新しい給湯器を使用している場合でも、追い焚き機能を後付けするには、追い焚きに対応した給湯器への交換が必要となることがほとんどです。給湯器の寿命は一般的に10年程度と言われているため、交換時期が近い場合は、交換時に追い焚き機能を追加することを検討すると良いでしょう。

浴槽への穴あけ工事：穴が開いていないタイプの浴槽を使用している場合は、浴槽に追い焚き用の循環金具を取り付けるための穴あけ工事が必要になります。特に、ホーロー製の浴槽などは穴あけ工事が非常に難しく、対応できるリフォーム業者も限られます。事前に業者に確認することが重要です。

賃貸物件での工事：賃貸物件の場合、浴室の壁に穴を開けるなどの工事は、原則として大家さんや管理会社の許可が必要です。無許可で工事を行うと、退去時のトラブルに繋がる可能性が高いため、必ず事前に確認を取りましょう。

マンションの給湯器規定：マンションによっては、給湯器の種類や設置場所が管理規約で定められており、自由に交換できないケースがあります。追い焚き機能付きの給湯器への交換が認められない場合もあるため、管理組合に確認が必要です。

知っておきたい！お風呂の追い焚きの仕組みを徹底解剖

追い焚き機能の後付けを検討する上で、その仕組みを理解しておくことは非常に重要です。
お風呂の追い焚き機能は、浴槽内のぬるくなったお湯をガスなどのエネルギーを使って温め直すシステムです。
基本的な仕組みは、浴槽からお湯を吸い込み、給湯器で温めて再び浴槽に戻すというシンプルなものです。

ポンプ循環式(強制循環式)と自然循環式

追い焚き機能には、お湯の吸い上げ方法によって主に以下の2つのタイプがあります。

ポンプ循環式(強制循環式)：「強制循環式」とも呼ばれ、浴槽の穴が1箇所だけであるのが特徴です。この1つの穴で、お湯の吸い込みと温められたお湯の排出の両方を行います。ポンプを使ってお湯を強制的に循環させるため、浴槽全体のお湯がムラなく温まりやすいというメリットがあります。また、構造が比較的シンプルで、近年主流となっています。

自然循環式：こちらは、浴槽に2箇所の穴が縦に並んでいるのが特徴です。温度の低い水は下に沈むという自然の性質を利用し、下の穴から冷えたお湯を吸い上げ、給湯器で温められたお湯を上の穴から排出します。自然にお湯が循環するため、ポンプ循環式に比べて温度ムラが生じやすく、浴槽の下の方が冷たいままになることがあります。また、構造上、汚れが溜まりやすく、こまめな手入れが必要となるため、近年では減少傾向にあります。

「オート(自動)」と「フルオート(全自動)」機能の違い

追い焚き機能には、機能性の違いによって「オート」と「フルオート」の2つのグレードがあります。

オート：追い焚き機能に加えて、設定温度を保つための自動保温機能や、水位が下がった際の足し湯機能など、必要最低限の機能を備えたシンプルなタイプです。

フルオート：オート機能に加えて、入浴する人の人数や湯温の変化を自動で感知して湯量を調整する自動足し湯機能、さらには入浴後に配管内の湯水を自動で洗い流す配管洗浄機能などが搭載されています。より快適で便利なバスタイムを求める方におすすめです。

追い焚き機能を後付けする4つの大きなメリット

お風呂に追い焚き機能を後付けすることには、多くのメリットがあります。ここでは、特に大きな4つのメリットをご紹介します。

メリット1：驚きの節水効果

追い焚き機能があれば、冷めてしまったお湯をわざわざ全て入れ替える必要がなくなります。温め直して再利用できるため、水道代を大幅に節約することができます。また、お湯を何度も沸かし直す必要がないため、ガス代の節約にも繋がります。特に、家族構成が多く、入浴時間がバラバラなご家庭では、その節水効果を実感しやすいでしょう。さらに、お湯が冷めてもすぐに温め直せるため、冬場の長風呂も気兼ねなく楽しめます。

メリット2：貴重な時間の節約

浴槽のお湯を全て入れ替えるには、時間と手間がかかります。追い焚き機能を使えば、スイッチ一つで短時間でお湯を温め直せるため、お湯を張る時間を大幅に短縮できます。特に、忙しい現代人にとって、時間の節約は非常に大きなメリットと言えるでしょう。冷え切った水を温めるには時間がかかりますが、ぬるくなったお湯を適温に戻すだけであれば、追い焚きの方が圧倒的にスピーディーです。冬場の寒い時期に、前の人が入った後すぐに温かい湯船に浸かりたい時などには、その便利さを実感できるはずです。

メリット3：家族みんなが快適入浴

追い焚き機能を後付けすることで、家族全員がいつでも快適な温度で入浴できるようになります。小さなお子さんや高齢の家族がいる場合、それぞれが快適と感じる温度は異なることも少なくありません。追い焚き機能があれば、入浴前に湯温を細かく設定できるため、誰もが気持ちの良い温度で入浴できます。また、家族一人ひとりの入浴時間がずれる場合でも、追い焚き機能があれば、無駄なくお湯を温め直して入浴できるため、全員が温かいお風呂を楽しめます。

メリット4：半身浴や長風呂を心ゆくまで堪能

半身浴や長風呂を好む方にとって、追い焚き機能はまさに必須と言えるでしょう。追い焚き機能がない場合、入浴中にお湯がどんどん冷えてしまい、快適な時間を維持するためには、お湯の入れ替えや足し湯を頻繁に行う必要があります。しかし、追い焚き機能があれば、入浴中に温度が下がっても、スイッチ一つで簡単に温め直せるため、温度変化を気にすることなく、心ゆくまで半身浴や長風呂を満喫できます。快適なバスタイムを追求する方にとって、追い焚き機能は非常に大きなメリットとなるでしょう。

後付け前に知っておきたい2つのデメリット

追い焚き機能の後付けには多くのメリットがある一方で、注意しておきたいデメリットも存在します。ここでは、主な2つのデメリットについて解説します。

デメリット1：工事費用と工事期間の発生

追い焚き機能を後付けするためには、給湯器の交換、配管工事、場合によっては浴槽の交換などが必要となり、高額な工事費用が発生する可能性があります。浴室全体のリフォームを行う場合は、60万円～150万円以上かかることも珍しくありません。また、解体工事や電気工事なども伴うリフォームとなる場合、自宅で入浴できない期間が長くなることも考慮する必要があります。工事期間中は、近隣の銭湯や温泉施設などを利用する必要があるかもしれません。

デメリット2：追い焚き配管(風呂釜)の清掃が必要になる

追い焚き機能を後付けすると、これまで行っていた浴室や浴槽の清掃に加えて、追い焚き配管（風呂釜）の定期的な清掃が必要になります。追い焚きの仕組み上、配管を通して浴槽と給湯器の間でお湯が循環するため、放置すると配管内部に汚れや水垢が蓄積し、雑菌の繁殖や追い焚き効率の低下、異臭の原因となる可能性があります。特に、2つの穴を利用する「自然循環式」の場合は、配管が複雑になるため、よりこまめな清掃が求められます。

追い焚き後付けにかかる費用相場を徹底解説

お風呂に追い焚き機能を後付けする際に気になるのが、やはり費用面でしょう。ここでは、工事内容ごとの費用相場について詳しく解説します。

給湯器のみを交換する場合：追い焚き機能に対応した給湯器への交換のみで済む場合は、15万円～25万円程度が目安となります。ただし、給湯器のグレードや性能によって費用は変動します。

配管工事を追加で行う場合：給湯器の交換に加えて、浴槽と給湯器を繋ぐ配管工事が必要になる場合は、20万円～60万円程度が目安となります。配管の距離や工事の複雑さによって費用は大きく変動します。

浴室全体のリフォームを行う場合：浴槽の交換や内装工事なども含めた浴室全体のリフォームを行う場合は、前述の通り、60万円～150万円程度が平均的な相場となっています。ユニットバスを交換する場合は、ユニットバス本体の価格も加算されます。

費用を抑えるための賢いコツ

追い焚き後付けの費用を少しでも抑えるためには、以下の点を意識してみましょう。

複数の業者から見積もりを取る：複数のリフォーム業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正な価格で工事を依頼できる可能性が高まります。

補助金や助成金を活用する：追い焚き機能の設置や浴室のリフォームに対して、自治体によっては補助金や助成金制度が利用できる場合があります。事前に確認してみましょう。

シンプルなデザインのユニットバスを選ぶ：浴槽交換が必要な場合、シンプルなデザインのユニットバスを選ぶことで、費用を抑えることができます。

まとめ：追い焚き機能で、もっと快適なバスタイムを

お風呂の追い焚き機能は、後付けが可能であり、節水、時短、快適な入浴など、多くのメリットをもたらしてくれます。持ち家の場合は、工事費用や手間を考慮しつつ、リフォームを検討する価値は十分にあります。

この記事を参考に、ご自身の状況や希望に合わせて、最適な方法で追い焚き機能を導入し、より快適なバスタイムを実現してください。